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始まりの歴史

始まりの歴史

普及したのはテレビのおかげ?

こうして話をしているとフローリングがどうしてここまで普及したのかというところも気になるところだ。昨今のフローリング素材と、全く新しいこれまでになかったフローリングが沢山誕生してきているので、需要に応えられるだけの品数はもはや出揃っているといえる。そうまでしてフローリングに固執しなければならなかったのかと思うが、そうなったのもやはり一説にはテレビが影響していると言われている。そしてその映像が日本全体にある意味衝撃を与えたことで、日本でもフローリングは定番となって行くわけだが、始まりとしてはこれは少し新しく、日本で登場したのはそれこそ1913年という昭和初期頃、北海道でヨーロッパ向けの輸出商品として作られた事が影響していると言われている。木材なので日本で生まれたという風に考えられているので、言うなれば日本人ならではのたくみ技が編み出した職人芸、といったところだろう。

それは良いとしてもだ、そもそも何故日本において定番とまで位置づけられるほど知名度を上げたのかは気になるところ。そしてちょっと触れたテレビの影響もあるといったが、正直これは知りたくもなかった真実となっているので、見たくないという人には正直お勧めしない。そのことを承知の上でここからは筆を持っていこうと思う。


集合住宅ならではの悩みを解決するため

戦後、日本は何とかして主権を取り戻して国際社会に恥じない国を作り上げるために急速な経済発展を遂げることになる。その歴史において一番目立ったのは人々の暮らしの変容と、住宅としての形式がそれまでになかったものへと進化していったからだ。昭和中期頃の経済発展時はとにかく住宅を増やすことに勤しんでいたこともあって、多くの集合住宅を建設するようになっていった。目先の問題として住宅不足という深刻な問題を抱えていたこともあり、早急に解決しなければならなかった。その一連の対策としてが集合住宅の建築によって、生活に困らない人を出さないようにすることだった。そしてこの頃の床は日本人に合わせた畳、そして板敷きという日本そのものだった。

経済発展を繰り返し、やがて先進国の1つとして認められるようになると、住宅において床は畳からカーペットを使用している住宅は裕福だというステータスが吹聴されるようになった。その後にフローリングが登場するわけだが、そのフローリングも登場当初と現在とではまるでその性質が異なっているので、同一ではない。

ただどうしてこうした床の建材がここまで変遷するようになったのかだが、そちらについてはちょっと細かくまとめてみようと思う。

畳・板敷きにおける騒音問題
畳と板敷きを採用した集合住宅、これが初期のマンションの床となっていたが、その分騒音などを助長するようなものとなっていたので、大多数が住むことになる集合住宅では畳・板敷きは合わないとする考え方が提唱されることもあった。音の問題を解消することができなかったため、利用する分には問題なくても、それが毎日永続的に展開されるとなったらかなり苦痛なのは目に見えている。
カーペットのダニ問題
こうした畳・板敷き問題は床をカーペットにすることで解消されていったと見られていた。実際音に対してはカーペットは耐音性となっているのであれだが、問題となっていた騒音問題を解消することが出来た。ただその後このカーペットにおいて最大ともいえる問題が検出される、それは『ダニの死骸』だ。カーペットは確かに騒音を消すことに役立っているのだが、それ以上に掃除をしてもゴミを取りきれないという別の問題が噴出してしまうのだった。
フローリングの登場、そしてふりだしへ
ダニの死骸によるアレルギー問題によって、登場してくるのが掃除をする手間がそこまで掛からないフローリングの登場だ。これでようやく汚れに困ることはないと思っていたが、床問題として最初に提言された『騒音』という問題がここでまた再浮上するという、何というループが発生してしまうのだった。汚れを片付けやすい、アレルギーに対しても強いというところまでは良かったが、音に対してまでは万能ではなかった。その後少し床が柔らかくなっているフローリングの登場によって、騒音問題もあらかた落ち着きを見せるようになった。

テレビで公開されたカーペットの真実

畳からカーペット、カーペットからフローリングといった具合に変化しているわけだが、カーペットからフローリングについての変化を促す要因になったのは、単純に汚れというだけで話が済まないからだ。というのも当時のテレビでカーペットの床を導入していると、これだけの数のダニの死骸が潜んでいるといった、テレビが放送されるという当時の人達にとって知りたいはずだったけど、見たくなかった事実を克明に映し出したのだ。そこにはカーペットの中で掃除機では取りきれないダニの死骸がこれ見よがしに潜伏しているという映像を見せられ、誰もが自宅のカーペットに視線を向けて、悪寒が走っただろうと想像出来る。

当然そのような映像を見せられた視聴者は一気に『清潔』をキーワードにして、次の世代であるフローリングに対して強い憧れを抱くようになっていったという。カーペットの問題はいずれ暴かれることになるのは良いとしても、さすがに映像として視覚的に訴えられてはもはや勝ち目はない。当時カーペット商材を推し進めて売り出していた業者にとっては大打撃だったことだろう。テレビの力によって1つの市場の拡大を促したが、別の市場では縮小は免れないダメージを負うことになった。日本の床事情も中々シビアだと改めて感じさせる。

フローリングだからといって油断禁物

フローリングならダニは発生しない、などといったことはない。むしろ汚れが目立つので余計に気を使う必要があるのだが、中でも万年床となっている布団をそのままにしている人は要注意だ。布団を畳まず、そして定期的に換気をしていないといった事をしていると、それはそれは恐ろしく不衛生な環境形成をすることになる。言葉にするのは憚られるような惨状ともいえるのでそこまで言及はしないが、いくらフローリングだから掃除は楽といっても程度にもよる。人間生きていればダニとの共存は正直免れない、掃除をしても完璧に清潔空間を形成することは出来ないからこそ、フローリングのようなメンテナンスをする上でそこまで難しい作業を伴わないからこそ、多くの人に望まれるようになって言った。畳ではそうはいかない部分も多く、またカーペットでは尚のこと換気が容易に出来るモノではない。清潔な空間での生活がしたい、それは日本人としての総意だったのかもしれない。世界的に見て日本はとても綺麗な国だと評価されているのも、こうした過去の出来事が影響しているといえる。